理事長所信
一般社団法人 寝屋川青年会議所
第49代理事長 玉木 俊
はじめに…
私は青年会議所に入会して、この組織で多くの経験を積むことができました。当時の諸先輩方から、まちづくりへの強い志とあふれる情熱に触れる機会が多くあり、リーダーとしての在り方を学ぶことができたのです。時には厳しく、時には優しく、受け継がれた強い志とあふれる情熱を次の世代へ確実につないでいかなければなりません。一般社団法人寝屋川青年会議所のメンバーは、その一人ひとりが地域のリーダーとならなければなりません。なぜならJCは青年が社会により良い変化をもたらすためのリーダーシップを開発し成長する機会を提供することをミッションとしている団体だからです。私たちは純粋なままにビジョンを掲げ、答えのない社会課題に真剣に向き合い、地域のために誰よりも率先して行動することができる尊い仲間の集まりです。この地域で先頭に立ち、地域社会をより良くする運動を起こすことができるリーダーがこの組織に集まっています。私たちの地域での存在感を高め、多彩な人財を育成することによりさらなる成長を遂げてまいります。
Presence
私たちは今年度、あらゆる場面で存在感を高めることに力をいれてまいります。この存在感は、青年会議所内のみならず、仕事、家庭、地域社会など、様々な場面で発揮されるべきです。ただし、Presenceという言葉には様々な解釈があります。メンバーは自身の考えや価値観に基づいて、それぞれのPresenceを高めていくことが大切です。新たな価値観や発想は、異なった価値観と価値観の摩擦で生まれるものです。メンバーが持っているそれぞれの価値観を共有し、新たな価値観を生み出すことで、まちに変化をもたらします。メンバーがそれぞれの場所で輝かしい存在感を示し、ともに社会に対して大きな影響を与えられるリーダーを目指します。その結果、発展と成長という名の果実が、地域、そして私たち自身の未来を彩ることでしょう。私たちは漠然とした運動を作り上げていくのではなく、『私たちがまちをよりよくする運動をつくる』という強い信念を胸に、一つの目標に向かって団結し、努力をしてまいります。
会員拡大「会員増強」~退会者0への挑戦~
会員拡大は究極のまちづくりであり、青年会議所における最大の継続事業です。(一社)寝屋川青年会議所では、45周年に、「会員増強」〜退会者0への挑戦〜という5ヶ年計画を掲げ、会員数の増加だけでなく減少を防ぐ努力を続けてきました。その結果、私たちは常に100名近くのメンバーを擁しています。今年度は、多くのメンバーが多様な活動に参加し、地域に貢献することで、青年会議所の存在感や影響力を高めるために50名の拡大を目指します。この目標を達成するためには、全メンバーが自分事として捉えなければなりません。従来のように担当委員会だけが拡大に対して強い意識を持って行動するのではなく、一丸となって各自が自分の人脈を活用し、青年会議所の活動や理念を伝えていきます。また、退会者の減少に向けては、これまで日本青年会議所が培ってきた理念に共感できるようなセミナーを開催するだけでなく、会員同士が尊重し合い、声掛けをし合うといった当たり前のコミュニケーションができる環境の下、「誰も取り残さない組織作り」に尽力します。卒業後の40歳以降も付き合い続けることができるような関係性を構築することで、持続的な成長を実現していきます。
おもいやり運動の推進
私たちは、45周年に「おもいやり運動」の推進を通じて人・地域・未来に想いを寄せるための5ヶ年計画を立てました。今年度はこの計画の最後の1年となる集大成の重要な年です。おもいやり運動の考え方の根底には、メンバー間の相互理解を基本とし、相手に関心を持ち、互いの考えや行動を尊重するということが大前提にあります。私たちは個々の成長だけにとらわれず、組織全体の将来の成長を考え、持続可能な組織として未来に向けて発展し続ける必要があります。人は誰かに必要とされるからこそ輝くことができます。「誰かのために」という気持ちを行動に移すことができる青年を増やすことで私たちの存在感を強め、地域社会に運動発信をしてまいります。
多様な視点が交差し、新たな価値観が広がる例会
例会は青年会議所の活動において最も基本的かつ重要な要素であり、メンバーの意識統一を図り、青年に発展と成長の機会を提供する場です。しかし近年、これらの重要性や意義をメンバーに伝えることができず、認識が低下していることによって、例会への参加率が減少しています。今年度は例会の意義や重要性を伝えていくことで、参加率を向上させます。そのためにまず、新たな価値観が広がる例会を実現するために、参加者にとって魅力的なテーマや多くのメンバーからの多様な視点を取り入れ、メンバーが例会に参加する価値を感じられるように、例会のブランディングに力をいれてまいります。さらに、参加率低下の理由を共有し、その解決策を模索することで、メンバー全員が例会に関心を持てるようにします。さらに協議会や他LOMの事業内容や具体的な成果を共有します。そして、例会でのルールを共有し、適切な服装や品格ある態度を心がけることで、メンバー同士の一体感を深めてまいります。これらの取り組みを通して、リーダーとして資質向上へつなげ新たな価値観を生み出せる人財を育成してまいります。
魅力ある地域につながるまちづくり
寝屋川市は都市計画事業などで大きく様変わりし、発展してきています。私たちは発展しつづける寝屋川市の魅力を最大限に活かし、広く活用する必要があります。(一社)寝屋川青年会議所では、これまで培った学びや経験を活かしながら、寝屋川市の新たな地域資源を発掘することにより、輝く未来の実現への可能性を見いだしていきます。そのために、多くのステークホルダーとの協力によって、異なる価値観を取りこみ、複数の客観的視野から物事を判断し、より良いまちづくりに励んでまいります。また、近年の異常気象は各地に甚大な被害をもたらしており、南海トラフ地震の発生も予想されています。現在、防災協定を締結している団体だけではなく、他の団体とも協力し合い、災害時にも地域の方々が不安に陥ることなく市がひとつのチームとして機能するような防災ネットワークを構築できるよう努めます。これからも地域の方々が愛着と誇りを持ち続けることができるまちづくりを推進し、より良い未来へとつながる事業につなげてまいります。
青少年の輝かしい未来へ
青少年は、私たちにとって宝であり、未来です。しかし、現代の青少年はインターネットやスマートフォンなどの情報技術の発達により、多様な情報に触れる一方で、自身の考えや感情を表現する機会が減少しています。その結果、心身の健康や人間関係に悩むことも増えています。私たちは青少年が健やかに成長し、自己表現の機会を持ち、未来への展望を持てるような事業を行ってまいります。また、青少年の可能性を最大限に引き出すために、他の団体と連携し、そのニーズに合った支援を行ってまいります。これらの取り組みを通じて、青少年が社会に貢献する経験や感動を得られることに努めます。それだけではなく、地域で我々の活動に共感していただける学生を募り、そこで、私たちは青少年が自分らしく生きるために必要なスキルや知識を学べるような制度を共に整備します。未来を担う青少年たちが、(一社)寝屋川青年会議所のファンとなり日本の未来を担えるリーダーとして成長していけるよう、地域社会とともに取り組んでまいります。
存在感を高めるための組織づくり
私たちが地域から信頼される組織となるためには、法令を遵守し、財政の透明性を保ち、積極的に自分たちの活動を発信する組織となる必要があります。今年度はまず生産性の高い会議を実施するために、会議のルール、進行方法、参加者全員が参加しやすい会議の形式を整えます。また、私たちの活動に共感してもらえるようなブランディングを行うだけではなく、メンバーが発展と成長の機会を得るために、ITをはじめとした、今活用できるツールを積極的に取り入れてまいります。さらに、日本青年会議所が取り組んでいる育LOM認定を目指すことにより、育児世代であるメンバーが家庭や仕事、青年会議所活動を両立させながらも各自のバックグラウンドに応じて誰もが活躍できる組織を作り上げてまいります。
全国のJAYCEEに増やす寝屋川のファン
私たちは、近年毎年多くの出向者を輩出することで地域や協議会で存在価値を高めてきました。今年度は例年以上に多くの出向者を輩出し、メンバーがLOMだけでなく、他のLOMのメンバーと交流し、異なる価値観に触れることでより高い視座を持つメンバーを増やします。また、出向者の学びをLOMに還元するために、協議会のメンバーと緊密に連携し、共通の目標を達成するためのリーダーシップを発揮することに力を注ぎます。(一社)寝屋川青年会議所のメンバーの専門知識や経験を活かして協議会のプロジェクトや決定に積極的に関与し、協議会内での(一社)寝屋川青年会議所の存在感を高め寝屋川の魅力を感じてもらい、寝屋川のファンを増やしてまいります。
結びに…
(一社)寝屋川青年会議所は、創設から48年が経過しましたが、青年会議所とその運動は、決して完成されたものではなく、社会の進歩や時代とともに発展し続けるものと考えています。私たちは、多彩な価値観を持つ青年たちの力を活かし、魅力的な寝屋川を実現していく使命を担っています。今年度は、2025年に迎える50周年に向けて周年準備会議を立ち上げます。50周年を迎えることは、これまでお世話になった方々や関わってきた全ての皆様への感謝の気持ちを伝えるとともに私たちの存在感を示すことができる素晴らしい機会です。さらに、将来の60周年に向けて大きなビジョンを描くための準備も着実に進めていきます。
未来は私たちの手に委ねられています。そして、私たちの積極的な行動が、この地域、このまちをより良い場所に変えてまいります。
さあ、一人ひとりのPresenceを高め多彩に輝く人財があふれる寝屋川をともにつくり上げてまいりましょう。